
この記事は行政書士が監修しています。
いしかわ行政書士事務所の行政書士が、法令や公的機関の情報、実務をもとに、制度や手続きのポイントを分かりやすく解説します。
おひとりさま終活を始めようと思っても、何から確認すればよいか分からない方は少なくありません。
遺言書、任意後見契約、死後事務委任契約、財産整理、緊急連絡先、葬儀や納骨、家財整理。
確認することが多く、一度に考えようとすると手が止まってしまいます。
そのため、おひとりさま終活では、チェックリスト形式で一つずつ確認することが大切です。
この記事では、おひとりさま終活で確認したいポイントを、遺言書、任意後見、死後事務、財産整理、生活まわりに分けてわかりやすく解説します。
おひとりさま終活で最初に確認したいこと
おひとりさま終活では、最初から遺言書や契約書を作る必要はありません。
まずは、自分に何かあったときに困りやすいことを整理することが大切です。
最初に確認したいのは、次の項目です。
・自分が亡くなった後、誰が手続きをするのか
・認知症になった後、誰がお金や契約を管理するのか
・入院や施設入所のとき、誰に連絡するのか
・財産がどこにあるのか分かる状態になっているか
・相続人が誰になるのか
・葬儀や納骨の希望があるか
・賃貸住宅や家財整理を誰に頼むのか
・スマホ、公共料金、サブスクなどの解約を誰がするのか
・ペットがいる場合、誰が引き取るのか
おひとりさま終活で重要なのは、「亡くなった後」だけでなく、「判断能力が低下した後」と「入院・施設入所のとき」も考えることです。
終活という言葉から死後のことだけを想像しがちですが、実際には生前の備えも大きな部分を占めます。
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遺言書のチェックリスト
遺言書は、主に財産の行き先を決めるための書類です。
おひとりさまの場合、遺言書がないと、法律で決まった相続人が財産を引き継ぐことになります。
独身で子どもがいない方の場合、親が亡くなっていれば、兄弟姉妹や甥姪が相続人になることがあります。
親族と疎遠な場合でも、法律上は相続人になることがあるため注意が必要です。
遺言書については、次の点を確認しましょう。
・自分の相続人が誰になるか確認しているか
・財産を誰に残したいか決めているか
・兄弟姉妹や甥姪に財産が渡る可能性を理解しているか
・親族ではない人に財産を残したい希望があるか
・寄付をしたい団体や施設があるか
・預金、不動産、保険、車など財産を一覧にしているか
・借金やローンの有無を整理しているか
・自筆証書遺言にするか、公正証書遺言にするか検討しているか
・遺言執行者を誰にするか考えているか
・遺言書の保管方法を決めているか
特に大切なのは、相続人が誰になるかを確認することです。
「自分はおひとりさまだから相続人はいない」と思っていても、戸籍をたどると兄弟姉妹や甥姪が相続人になることがあります。
また、遺言書を作っても、内容があいまいだったり、形式に不備があったりすると、希望どおりに使えないことがあります。
財産の行き先をきちんと決めたい場合は、公正証書遺言も含めて検討すると安心です。
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任意後見・財産管理のチェックリスト
任意後見契約は、将来、認知症などで判断能力が低下したときに備える契約です。
おひとりさま終活では、亡くなった後のことだけでなく、生きている間に判断能力が低下したときの備えがとても重要です。
認知症になると、預金の管理、施設入所契約、介護サービスの契約、不動産管理、医療費や施設費の支払いなどが難しくなることがあります。
任意後見や財産管理については、次の点を確認しましょう。
・認知症になった後、誰に財産管理を頼むか考えているか
・預金の管理や支払いを誰が行うか決めているか
・施設入所や介護サービスの契約を誰がするか考えているか
・任意後見契約を知っているか
・任意後見人を誰に頼むか検討しているか
・任意後見契約は判断能力があるうちに準備する必要があると理解しているか
・今のうちから支払い管理を頼みたい場合、財産管理委任契約を検討しているか
・任意後見契約と財産管理委任契約の違いを理解しているか
・通帳、保険証券、年金関係書類などの保管場所を整理しているか
・入院や施設入所時の連絡先を決めているか
ここで注意したいのは、任意後見契約は認知症になってから結ぶものではないという点です。
任意後見契約は、本人が内容を理解し、契約できる状態のうちに準備する必要があります。
「必要になったら考えよう」と思っていると、そのときには契約が難しくなっていることがあります。
また、判断能力はあるけれど、体力が落ちて手続きや支払いが不安になってきた場合は、財産管理委任契約を検討することがあります。
任意後見契約と財産管理委任契約は役割が違うため、自分の不安が「今の生活の支援」なのか「将来の認知症への備え」なのかを分けて考えましょう。
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死後事務委任のチェックリスト
死後事務委任契約は、亡くなった後の事務手続きを第三者に頼む契約です。
おひとりさま終活では、遺言書と同じくらい重要になることがあります。
なぜなら、遺言書は主に財産の行き先を決めるものですが、葬儀、納骨、賃貸住宅の解約、家財整理、スマホや公共料金の解約などは、遺言書だけでは対応しきれないことがあるからです。
死後事務については、次の点を確認しましょう。
・亡くなった後、誰に連絡してほしいか決めているか
・葬儀をするか、直葬にするか、希望を整理しているか
・火葬や納骨の希望を決めているか
・お墓、納骨堂、永代供養などの希望があるか
・病院や施設への支払いを誰が行うか考えているか
・賃貸住宅の解約を誰がするか考えているか
・家財整理を誰に頼むか決めているか
・公共料金、スマホ、インターネット、サブスクの解約先を整理しているか
・関係者への連絡先をまとめているか
・死後事務委任契約を検討しているか
・死後事務に必要な費用を準備しているか
特に身寄りが少ない方は、亡くなった後に実際に動いてくれる人を決めておくことが大切です。
葬儀の希望をメモに書いていても、それを実行する人がいなければ、希望どおりに進まないことがあります。
また、死後事務を誰かに頼む場合は、費用の準備も必要です。
葬儀費用、納骨費用、家財整理費用、未払い費用、解約手続きの実費などが発生することがあります。
「誰に頼むか」と「費用をどう準備するか」はセットで考えましょう。
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生活情報・財産整理のチェックリスト
おひとりさま終活では、法律書類だけでなく、生活情報の整理も重要です。
遺言書や契約書があっても、通帳や保険、契約先、連絡先が分からないと、手続きが止まることがあります。
生活情報と財産整理については、次の点を確認しましょう。
・預金口座を一覧にしているか
・証券口座や投資信託を整理しているか
・生命保険や医療保険の契約先を把握しているか
・不動産の有無を整理しているか
・車やバイクの有無を整理しているか
・借金、ローン、連帯保証の有無を確認しているか
・クレジットカードを一覧にしているか
・ネット銀行、電子マネー、スマホ決済を整理しているか
・公共料金、スマホ、インターネット、サブスクを一覧にしているか
・かかりつけ医、服薬情報、持病、アレルギーをまとめているか
・健康保険証、介護保険証、年金関係書類の保管場所を整理しているか
・通帳、印鑑、保険証券、契約書の保管場所を決めているか
・ペットがいる場合、引き取り先や飼育情報を整理しているか
ここで大切なのは、すべてを完璧に書くことではありません。
まずは、どこに何があるか分かる状態にすることです。
金額を毎月更新しようとすると、途中で続かなくなることがあります。
最初は、銀行名、保険会社名、契約先、連絡先、保管場所だけでも十分です。
また、IDやパスワードをそのまま紙に書くことには注意が必要です。
ただし、どのサービスを使っているかが分からないと、亡くなった後の解約や確認が難しくなります。
スマホ、ネット銀行、サブスク、SNSなどは、サービス名だけでも一覧にしておきましょう。
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チェックリストでよくある失敗
おひとりさま終活のチェックリストを作るとき、よくある失敗があります。
エンディングノートだけで安心してしまう
エンディングノートは、希望や情報を整理するには役立ちます。
しかし、エンディングノートだけで、財産の行き先を法的に決めたり、死後事務を正式に依頼したりすることは難しいです。
情報整理はエンディングノートで行い、必要な部分は遺言書や契約書で整えることが大切です。
遺言書だけで全部解決できると思っている
遺言書は、主に財産の行き先を決めるものです。
葬儀、納骨、賃貸住宅の解約、家財整理、公共料金の解約などは、遺言書だけでは対応しきれないことがあります。
死後の生活まわりの手続きを頼みたい場合は、死後事務委任契約も検討しましょう。
認知症になってから任意後見を考えればよいと思っている
任意後見契約は、判断能力があるうちに準備する契約です。
認知症が進んでからでは、契約できないことがあります。
不安を感じ始めた段階で、早めに確認することが大切です。
財産の金額ばかり気にしてしまう
財産整理で大切なのは、金額を細かく書くことだけではありません。
むしろ、手続きで困りやすいのは、どこに口座があるか、保険会社はどこか、借金があるかどうかが分からないことです。
まずは、財産の場所と契約先を整理しましょう。
相談先を決めずに止まってしまう
チェックリストを作っても、自分一人では判断できないことがあります。
遺言書が必要か、任意後見契約を結ぶべきか、死後事務委任契約で何を頼むかは、状況によって変わります。
迷った場合は、専門家に相談して整理することも選択肢です。
まず取り組むならこの順番
おひとりさま終活チェックリストは、項目が多いため、一度に全部やろうとすると大変です。
最初は、次の順番で進めると取り組みやすくなります。
1. 生活情報メモを作る
まず、緊急連絡先、かかりつけ医、服薬情報、預金口座、保険、契約先、ペット情報などをメモにします。
これは、終活の土台になります。
2. 財産と借金を一覧にする
預金、不動産、保険、車、借金、ローン、クレジットカードなどを整理します。
財産の行き先を考える前に、何があるかを確認しましょう。
3. 相続人を確認する
独身で子どもがいない場合、誰が相続人になるのかを確認します。
兄弟姉妹や甥姪が相続人になる可能性がある場合は、遺言書の必要性を考えます。
4. 生前の不安を整理する
認知症、入院、施設入所、財産管理の不安を整理します。
必要に応じて、任意後見契約や財産管理委任契約を検討します。
5. 死後の手続きを整理する
葬儀、納骨、家財整理、公共料金やスマホの解約、関係者への連絡を誰に頼むか考えます。
必要に応じて、死後事務委任契約を検討します。
6. 遺言書・任意後見・死後事務を組み合わせて考える
おひとりさま終活では、遺言書だけ、任意後見だけ、死後事務委任だけで全部解決できるとは限りません。
財産の行き先は遺言書。
認知症後の財産管理は任意後見契約。
亡くなった後の生活まわりの手続きは死後事務委任契約。
それぞれ役割が違うため、自分の不安に合わせて組み合わせることが大切です。
まとめ
おひとりさま終活では、確認すべきことが多いため、チェックリスト形式で整理すると進めやすくなります。
特に確認したいのは、次の点です。
・相続人が誰になるか
・財産を誰に残したいか
・遺言書が必要か
・認知症になった後、誰に財産管理を頼むか
・任意後見契約を検討する必要があるか
・亡くなった後、誰が葬儀や納骨を行うか
・死後事務委任契約で何を頼むか
・預金、保険、不動産、借金、契約先を整理しているか
・スマホ、公共料金、サブスク、ネット口座を把握しているか
・ペットがいる場合、引き取り先を考えているか
おひとりさま終活チェックリストは、不安をあおるためのものではありません。
自分の希望を整理し、将来困りやすい手続きを早めに確認し、不安を少しずつ減らすための道具です。
まずは、生活情報メモ、財産一覧、相続人の確認から始めてみましょう。
そのうえで、遺言書、任意後見契約、死後事務委任契約が必要かを一つずつ確認していくことが大切です。
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いしかわ行政書士事務所では、独身の方、子どもがいない方、身寄りが少ない方のおひとりさま終活について、遺言書、任意後見契約、財産管理委任契約、死後事務委任契約、相続手続きの整理などをサポートしています。
「何から確認すればよいか分からない」
「遺言書が必要か知りたい」
「任意後見契約や死後事務委任契約が自分に必要か確認したい」
「親族に迷惑をかけないように準備したい」
「まず自分の不安を整理したい」
このような場合は、早めにご相談ください。
愛知県三河地域(碧南市・西尾市・高浜市・安城市・刈谷市・岡崎市・豊田市・半田市など)を中心に、相続・遺言・おひとりさま終活について、不安を整理しながら分かりやすくサポートいたします。
