
運送業許可の準備を進めていると、
「営業所は見つかったけれど、車庫は少し離れた場所しか確保できない」
というケースがあります。
特に市街地では十分な広さの車庫を確保することが難しく、営業所と別の場所で探すことも珍しくありません。
その際によく話題になるのが「10km特例」です。
しかし、
- 10km以内なら必ず大丈夫なのか
- 直線距離なのか道路距離なのか
- 10kmを超えたら絶対に認められないのか
など、誤解されていることも少なくありません。
この記事では、営業所と車庫の距離に関するルールについて、実務上の考え方を解説します。
結論
営業所と車庫は原則として近接していることが求められます。
ただし、一定の条件を満たす場合には営業所から離れた場所の車庫が認められるケースがあります。
実務上よく出てくるのが「10km以内」という考え方ですが、
単純に距離だけで判断されるわけではありません。
実際には、
- 営業所との管理体制
- 点呼や車両管理の実現性
- 地域の事情
などを含めて判断されます。
営業所と車庫の距離ルール
原則は営業所に併設または近接
運送業では営業所と車庫が密接に連携していることが前提です。
なぜなら、
- 点呼
- 車両管理
- 運行管理
- 日常点検
などを適切に行う必要があるからです。
そのため、営業所から極端に離れた場所に車庫を設置することは認められません。
なぜ10kmという話が出てくるのか
実務では「営業所から10km以内」という言葉を耳にすることがあります。
これは営業所と車庫の位置関係を判断する際の一つの目安として扱われることがあるためです。
ただし、
「10km以内だから自動的に認められる」
という意味ではありません。
逆に、
「10kmを少し超えたら絶対に不可」
という意味でもありません。
距離だけで結論が出るものではない点に注意が必要です。
実務で見られるポイント
実際に確認されるのは、
- 車庫へ合理的に移動できるか
- 日常管理が可能か
- 点呼や運行管理に支障がないか
といった点です。
例えば営業所から近くても、
- 交通事情が悪い
- 管理が困難
という状況であれば問題になる可能性があります。
一方で、一定の距離があっても管理体制が明確であれば検討の余地があるケースもあります。
よくある失敗
距離だけで判断する
最も多い誤解です。
「10km以内だから大丈夫」
と考えて土地を契約してしまうケースがあります。
しかし実際には、
- 車庫要件
- 道路状況
- 管理体制
なども確認されます。
距離だけで契約を進めるのは危険です。
安い土地を優先してしまう
営業所近くの車庫は高額なことがあります。
そのため、離れた場所の安価な土地を契約するケースがあります。
しかし許可要件を満たさなければ意味がありません。
土地代だけでなく、許可取得の可能性も含めて判断する必要があります。
悩むポイント
直線距離なのか道路距離なのか
相談時によく聞かれる質問です。
実務では単純な数字だけで判断されるわけではありません。
実際の移動や管理のしやすさも考慮されます。
そのため、地図上で測った距離だけを基準に判断するのは避けた方がよいでしょう。
離れた車庫しか見つからない場合はどうするべきか
市街地では珍しくない悩みです。
例えば西三河エリアでも、営業所は確保できても大型車対応の車庫が近隣に見つからないことがあります。
その場合は契約前に許可要件との整合性を確認することをおすすめします。
まとめ
営業所と車庫の距離については、
- 原則は近接
- 10kmは一つの目安
- 距離だけでは判断されない
- 管理体制も重要
という点を理解しておくことが大切です。
実務では「何kmあるか」よりも、
「その配置で適切な運行管理ができるか」
が重要になります。
車庫候補地が見つかった段階で確認しておくことで、後からの手戻りを防ぐことができます。
運送業許可サポートのご案内
営業所と車庫の位置関係については、
- この距離で許可が取れるのか分からない
- 土地を契約する前に確認したい
- 10km以内だから問題ないと思っているが不安
- 営業所と車庫を別々に探している
といったご相談をいただくことがあります。
特に土地契約後に問題が見つかると、契約解除や候補地の再検討が必要になることがあります。
いしかわ行政書士事務所では、碧南市・高浜市・西尾市・安城市など西三河エリアを中心に運送業許可のサポートを行っています。
営業所や車庫の候補地選定の段階からご相談いただくことで、許可取得の見通しを立てやすくなります。



