
緑ナンバートラックの増車・減車・車両入替をまとめて依頼するメリット
この記事は行政書士が監修しています。
いしかわ行政書士事務所の行政書士が、法令や公的機関の情報、実務をもとに、制度や手続きのポイントを分かりやすく解説します。
運送会社では、仕事量の増減、車両の老朽化、リース期間の満了などにより、トラックの増車・減車・車両入替が発生します。
緑ナンバートラックは、車両を購入したり売却したりするだけでは手続きが完了しません。
運送業側の増減車届、事業用自動車等連絡書、自動車登録、ナンバー・封印、車庫の収容能力などを確認し、納車日や売却日から逆算して進める必要があります。
行政書士へまとめて依頼するメリットは、書類を作ってもらえることだけではありません。
入れる車両と外す車両、現在の許可内容、車庫、登録予定日を一緒に確認し、誰がどの手続きを担当するか整理できる点にあります。
増車・減車・車両入替の違い
増車・減車・車両入替は、会社で考えている車両計画と、運送業の事業計画上の台数を照合して判断します。
| 手続き | 車両数の変化 | 主な場面 |
|---|---|---|
| 増車 | 増える | 受注増加に合わせてトラックを追加する |
| 減車 | 減る | 車両を売却・廃車・リース返却する |
| 車両入替 | 原則として変わらない | 古い車両を外し、新しい車両を入れる |
| 車両の配置変更 | 会社全体では変わらないことがある | 別の営業所へ車両を移す |
車両入替は、法律上の独立した申請名称というより、入れる車両の増車と外す車両の減車を一緒に進める実務上の呼び方です。
たとえば、現在の10台から古い1台を外し、新しい1台を同時に入れれば、入替後も10台です。
一方、新しい車両を先に稼働させ、古い車両をしばらく残す場合は、一時的に11台となります。その間は車庫に11台を収容できるかなど、増車としての確認が必要です。
社内では「入替のつもり」でも、入れる日と外す日がずれることで、必要な届出や車庫の確認内容が変わります。
増車・減車・車両入替をまとめて依頼するメリット
増車・減車・車両入替には、運送業の輸送担当窓口と、自動車登録を扱う登録窓口が関係します。
愛知県内の一般貨物自動車運送事業では、運送業側の手続きは愛知運輸支局へ提出し、車両登録は使用の本拠を管轄する運輸支局・自動車検査登録事務所で進めます。
まとめて依頼すると、次の内容を一つの予定表で整理できます。
| 整理する内容 | 確認すること |
|---|---|
| 運送業側の届出 | 増車、減車、配置変更の内容と届出車両数 |
| 事業用自動車等連絡書 | 緑ナンバーで登録・変更するための確認 |
| 自動車登録 | 新規登録、移転登録、変更登録などの種類 |
| 車庫 | 増車後の台数と車両サイズを収容できるか |
| 納車・売却日 | 入れる車両と外す車両の時期にずれがないか |
| ナンバー・封印 | 登録担当者、販売店、行政書士の担当範囲 |
| 車両一覧 | 手続き後の営業所別台数と車両情報の更新 |
販売店が自動車登録を担当する場合でも、運送業許可上の増減車届や事業用自動車等連絡書まで対応するとは限りません。
反対に、運送業の増減車届を行政書士へ依頼しても、自動車登録や封印まで当然に依頼範囲へ含まれるわけではありません。
まとめて相談することで、販売店、リース会社、登録担当者、運送会社、行政書士の役割を最初に分けられます。
増車・減車・車両入替の手続きを進める順番
車両手続きは、納車日が決まってから書類を集めるのではなく、購入・リース契約を確定する前から準備するのが安全です。
基本的には次の順番で整理します。
- 入れる車両と外す車両を決める
- 配置する営業所と車庫を確認する
- 現在の届出台数と増減車後の台数を照合する
- 増減車の届出書類を作成する
- 事業用自動車等連絡書を準備する
- 自動車登録、緑ナンバー、封印の担当者を確認する
- 外す車両の売却・廃車・返却手続きを進める
- 手続き後の車両一覧と届出控えを更新する
中部運輸局では、一般貨物自動車運送事業の増減車について「事業計画変更届出書(増減車の届出)」の様式を公開しています。
ただし、車庫の追加・移転、営業所間の配置変更、車両種別の変更などが伴う場合は、単純な増減車届だけで終わらないことがあります。
また、愛知運輸支局は、事業用車両の登録には事前の運送業側の手続きが必要であることを案内しています。
登録日が迫ってから増減車届や連絡書の準備を始めると、納車や稼働開始の日程を変更しなければならない可能性があります。
増車・減車・車両入替を行政書士に依頼するときに準備する書類
行政書士へ依頼するときは、正式な申請書類がすべてそろっていなくても相談できます。
最初に必要なのは、現在の車両、入れる車両、外す車両、車庫、日程が分かる資料です。
主に次の資料を準備します。
| 資料・情報 | 確認する内容 |
|---|---|
| 現在の許可書・届出控え | 営業所、車庫、届出済みの車両数 |
| 現在の車両一覧 | 営業所別の車両番号、車台番号、配置状況 |
| 現在の車検証・自動車検査証記録事項 | 所有者、使用者、使用の本拠、車両情報 |
| 入れる車両の資料 | 車台番号、車両寸法、車両総重量、最大積載量 |
| 購入・リース関係の資料 | 所有者と使用者、納車予定日、契約先 |
| 外す車両の資料 | 車両番号、車台番号、売却・廃車・返却予定日 |
| 車庫図面・配置図 | 増車後の全車両を収容できるか |
| 登録・納車予定 | 登録日、納車日、使用開始日 |
| 委任状 | 行政書士へ依頼する手続きの範囲 |
電子車検証の場合は、券面に表示されない情報があります。電子車検証だけでなく、自動車検査証記録事項も確認します。
中古車やリース車では、車両を使う運送会社と車検証上の所有者が異なることがあります。車検証、売買契約書、リース関係書類を照合し、誰がどの登録書類を準備するか整理してください。
外す車両についても、「古い車両を外します」と伝えるだけでは足りません。
売却、廃車、リース返却、自家用への変更のどれに当たるのか、いつ緑ナンバー車両から外すのかを確認します。
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増減車手続きをまとめて整理したい方へ
車両の登録日や納車日が決まっている場合は、増減車後の台数、車庫、事業用自動車等連絡書、登録担当者の役割を早めに確認する必要があります。
いしかわ行政書士事務所では、現在の車両一覧と車両変更の予定を確認し、運送業側で必要となる届出と進める順番を整理します。
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「運送業新規許可・許可後手続きのお問い合わせ」 ご依頼の流れや料金案内をしております。ご相談だけでも構いませんのでお気軽にお尋ねください
社内で決めることと行政書士へ依頼できること
増車・減車・車両入替をまとめて依頼しても、車両計画に関する経営判断まで行政書士が代わりに決めるわけではありません。
会社側で決めることと、行政書士へ依頼できることを分けておく必要があります。
| 会社側で決めること | 行政書士へ依頼・相談できること |
|---|---|
| 購入・リースする車両 | 増車・減車・入替の整理 |
| 配置する営業所 | 現在の届出内容との照合 |
| 使用する車庫 | 車庫の届出内容・収容能力の確認 |
| 納車日・使用開始日 | 必要な手続きから逆算した日程整理 |
| 売却・廃車・返却の方針 | 増減車届や連絡書関係の書類作成 |
| 販売店との契約条件 | 販売店・登録担当者との書類分担の整理 |
| 車両情報の社内共有 | 提出後の控えと車両一覧の照合 |
自動車登録や封印については、行政書士ごとに対応範囲が異なります。
運送業側の増減車届だけを依頼するのか、自動車登録まで依頼するのか、封印は販売店や別の行政書士が担当するのかを、依頼前に確認してください。
個別に進めると起こりやすい手続き漏れ
増車・減車・車両入替を別々に進めると、次のような行き違いが起こります。
| 起こりやすい行き違い | 問題になる理由 |
|---|---|
| 購入後に車庫不足が分かる | 増車だけでなく車庫変更・追加の手続きが必要になる |
| 入替車両を先に納車する | 一時的に台数が増え、車庫の収容能力にも影響する |
| 販売店へすべて任せたと思っている | 運送業側の届出や連絡書が未着手になる |
| 古い車両の減車を忘れる | 届出台数と実際の車両数が一致しなくなる |
| 電子車検証の券面だけを見る | 所有者や使用の本拠などの確認が不足する |
| 登録日だけ決める | 連絡書や緑ナンバーの準備が間に合わない |
| 営業所間で車両を移す | 会社全体の台数が同じでも営業所別台数が変わる |
| 担当者ごとに控えを保管する | 次回の増減車で現在の届出状況を確認できない |
特に注意したいのは、増車前の車庫確認です。
単に敷地面積だけを見るのではなく、増車後の全車両を配置できるか、車両同士の間隔を確保できるか、出入りに支障がないかを図面と車両寸法で確認します。
車両が大型化する場合や、トレーラーを追加する場合は、台数が変わらなくても従来の配置では収まらないことがあります。
まとめて依頼するのが向いている運送会社
次のような場合は、増車・減車・車両入替をまとめて相談したほうが、手続きの分担を整理しやすくなります。
- 複数台を同時に増車・減車する
- 古い車両と新しい車両の入替日がずれる
- 車両購入後、すぐに仕事で使う予定がある
- 車庫の空きや収容能力が分からない
- 中古車、ローン車、リース車を導入する
- 販売店と登録担当者が別になっている
- 営業所間で車両を移動する
- 車庫の追加・変更も検討している
- 社内に過去の届出控えや車両一覧がそろっていない
一方、過去にも同じ手続きを行っており、現在の届出台数、車庫、必要書類、登録までの順序が社内で確認できる場合は、自社で増減車届を進める選択もあります。
行政書士へ依頼するかどうかは、書類の難しさだけでなく、納車日までの時間、複数の関係者との調整、社内で調査にかかる時間も含めて判断してください。
よくある質問
- Q車両入替なら、増車・減車の届出は不要ですか?
- A
車両入替は、入れる車両と外す車両を同時に整理する手続きです。単に車検証上の車両を差し替えるだけではありません。入れる日と外す日がずれる場合は、一時的な増車として車庫の収容能力なども確認します。
- Q販売店へ登録を依頼すれば、緑ナンバーの手続きも完了しますか?
- A
販売店が担当する範囲によります。自動車登録は対応しても、運送業側の増減車届や事業用自動車等連絡書には対応しない場合があります。登録日を決める前に担当範囲を確認してください。
- Qトラックを購入してから行政書士へ相談しても間に合いますか?
- A
間に合う場合もありますが、購入後に車庫不足や届出内容との相違が分かると、納車・稼働予定に影響します。購入・リース契約前に、少なくとも車両寸法、配置営業所、車庫、登録予定日を確認するのが安全です。
- Q増車届と自動車登録は同じ手続きですか?
- A
同じではありません。増車届は一般貨物自動車運送事業の事業計画に関する手続きです。自動車登録は車検証やナンバーに関する手続きです。緑ナンバー車両では両方が関係するため、進める順番を整理します。
- Q減車する車両は、売却してから届け出ればよいですか?
- A
売却先への名義変更、廃車、リース返却、自家用への変更などによって進め方が変わります。先に車両を引き渡すと必要書類を集めにくくなることがあるため、売却・返却前に運送業側と登録側の手続きを確認してください。
- Q車庫に余裕があるか分からなくても相談できますか?
- A
相談できます。現在の車両一覧、車庫図面、増車する車両の寸法を使って、増車後の配置を確認します。収容できない場合は、車庫の追加・変更手続きも含めて整理します。
- Q増減車届だけを依頼できますか?
- A
依頼できます。ただし、自動車登録や封印を誰が担当するかは別に確認します。増減車届だけを依頼する場合も、登録予定日と事業用自動車等連絡書の受け渡し方法を共有してください。
まとめ
緑ナンバートラックの増車・減車・車両入替では、運送業側の届出、自動車登録、事業用自動車等連絡書、車庫、ナンバー・封印が関係します。
まとめて依頼する主なメリットは、次のとおりです。
- 増車・減車・車両入替のどれに当たるか整理できる
- 現在の届出台数と実際の車両数を照合できる
- 増車後の車庫の収容能力を確認できる
- 納車日・登録日から手続きを逆算できる
- 販売店、登録担当者、行政書士の役割を分けられる
- 入れる車両と外す車両の手続き漏れを防ぎやすい
- 社長や担当者が調査や書類作成に費やす時間を減らせる
車両を購入してから手続きを調べるのではなく、入れる車両、外す車両、配置営業所、車庫、納車予定日が分かった段階で相談すると、手戻りを防ぎやすくなります。
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増車・減車・車両入替についてご相談ください
入れる車両と外す車両の時期がずれる場合や、納車日が決まっている場合は、増減車届だけでなく、車庫、連絡書、自動車登録まで見通して進める必要があります。
いしかわ行政書士事務所では、現在の許可・届出内容と車両一覧を照合し、必要な増車・減車・車両入替手続き、準備する資料、登録までの順序を整理します。
碧南市・西尾市・高浜市・安城市・刈谷市・岡崎市を中心に、三河地域・愛知県内の運送会社からのご相談に対応しています。
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出典
中部運輸局「様式(申請・届出・報告)|貨物自動車運送事業(緑ナンバー)」
中部運輸局「貨物自動車運送事業に関する手続き一覧」
愛知運輸支局「自動車の登録」
この記事は、2026年8月時点の中部運輸局の様式と愛知運輸支局の案内をもとに作成しています。増減車の届出様式、事業用自動車等連絡書、自動車登録の取扱いが変更された場合は、記事内容を見直してください。
