産業廃棄物収集運搬許可の要件とは?申請前に確認するポイント

この記事は行政書士が監修しています。
いしかわ行政書士事務所の行政書士が、法令や公的機関の情報、実務をもとに、制度や手続きのポイントを分かりやすく解説します。

産業廃棄物収集運搬許可を取りたいと考えたとき、最初に確認したいのが許可の要件です。

「トラックがあれば取れるのか」
「講習会を受ければ申請できるのか」
「赤字決算でも大丈夫なのか」
「どの品目で申請すればよいのか」

このような疑問を持つ方は多いです。

産業廃棄物収集運搬許可は、単に申請書を出せば取れるものではありません。

申請前に、講習会、欠格事由、経理的基礎、運搬車両、取り扱う品目、申請する自治体などを確認する必要があります。

この記事では、産業廃棄物収集運搬許可の主な要件と、申請前に確認すべきポイントをわかりやすく解説します。

産業廃棄物収集運搬許可の主な要件

産業廃棄物収集運搬許可では、主に次のような点が確認されます。

・講習会を修了しているか
・欠格事由に該当していないか
・経理的基礎があるか
・運搬に使う車両や容器が適切か
・事業計画が適正か
・取り扱う産業廃棄物の品目が整理されているか
・必要な都道府県の許可を申請しているか

ここで大切なのは、どれか1つだけ満たせばよいわけではないという点です。

たとえば、講習会を修了していても、欠格事由に該当していたり、運搬する品目が整理できていなかったりすれば、申請は進めにくくなります。

また、車両を持っていても、その車両で予定している産業廃棄物を安全に運べるかは別問題です。

産業廃棄物収集運搬許可では、申請者の体制、車両、品目、運搬先などを総合的に確認します。

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講習会修了と欠格事由の確認

産業廃棄物収集運搬許可の申請で、最初に確認したいのが講習会の修了です。

産業廃棄物収集運搬業を行うには、申請者側に産業廃棄物処理に関する知識があることが求められます。

そのため、指定された講習会を修了していることが重要な要件になります。

法人の場合は、代表者や役員など、申請に必要な立場の人が講習会を修了しているかを確認します。

個人事業主の場合は、本人が講習会を修了しているかが問題になります。

講習会修了証には有効期間があります。

そのため、過去に受講したことがあっても、申請時に使える状態か確認が必要です。

「昔受けたことがあるから大丈夫」と思っていても、有効期間の関係で使えないことがあります。

また、講習会だけでなく、欠格事由に該当していないかも確認されます。

欠格事由とは、簡単にいうと、許可を受けることができない事情です。

たとえば、一定の法令違反や刑罰、許可取消し、破産関係などが問題になることがあります。

法人の場合は、会社だけでなく、役員など関係者についても確認が必要になります。

ここを軽く考えると、申請直前になって進められないことがあります。

申請前には、講習会修了証の有無と、役員・申請者に欠格事由がないかを早めに確認しておくことが大切です。

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経理的基礎と事業計画の確認

産業廃棄物収集運搬許可では、事業を継続できるだけの経理的基礎があるかも確認されます。

簡単にいうと、産業廃棄物の収集運搬業をきちんと続けられる財務状態かどうかです。

法人の場合は、決算書などをもとに確認されることがあります。

個人事業主の場合も、資産や収支の状況などを確認することがあります。

ここで注意したいのは、赤字決算や債務超過だから必ず許可が取れない、という単純な話ではないことです。

ただし、財務状況に不安がある場合は、追加説明や資料を求められることがあります。

自治体によっては、改善計画や理由説明が必要になるケースもあります。

そのため、申請前に次の点を確認しておくと安心です。

・直近の決算内容
・債務超過の有無
・利益が出ているか
・税金の未納がないか
・事業を継続できる資金状態か
・必要に応じて説明資料を用意できるか

また、事業計画も重要です。

どの産業廃棄物を、どこからどこへ、どの車両で運ぶのかを説明できる必要があります。

「とりあえず許可だけ取っておきたい」という場合でも、申請では実際に予定している運搬内容を整理します。

取引先、排出事業者、運搬先、処分場、取り扱う品目があいまいなままだと、申請内容を固めにくくなります。

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車両・容器・品目の確認

産業廃棄物収集運搬許可では、運搬に使う車両や容器も重要です。

トラックを持っているだけでは足りません。

予定している産業廃棄物を、飛散・流出・悪臭などが起きないように運べるかを確認する必要があります。

たとえば、がれき類や金属くずを運ぶ場合と、廃油や汚泥を運ぶ場合では、必要な設備や容器の考え方が違います。

固形物であれば、荷台から落下しないようにシートを使う、箱型車両を使うなどの対策が必要になることがあります。

液体や泥状のものを扱う場合は、漏れない容器や適切な運搬方法が必要になります。

申請前には、次の点を整理しておきましょう。

・運搬に使う車両の車検証
・車両の使用権限
・車両の写真
・荷台の形状
・飛散や流出を防ぐ方法
・必要な容器の有無
・扱う品目と車両の組み合わせ

また、産業廃棄物収集運搬許可では、許可品目も重要です。

許可を取れば、すべての産業廃棄物を運べるわけではありません。

廃プラスチック類、金属くず、がれき類、木くず、汚泥、廃油など、実際に運ぶ品目を整理して申請します。

建設現場では複数の品目が混ざりやすいため、最初の品目整理がとても大切です。

必要な品目を入れ忘れると、許可後に実際の仕事で困ることがあります。

反対に、実態と合わない品目を広く入れすぎると、自治体から説明を求められることもあります。

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申請する都道府県を間違えない

産業廃棄物収集運搬許可では、どの都道府県の許可が必要かも重要です。

会社の所在地だけで判断するのではなく、実際にどこで積み、どこで降ろすのかを確認します。

たとえば、愛知県の会社が、愛知県内で産業廃棄物を積み、愛知県内の処分場へ運ぶ場合は、愛知県の許可が関係します。

一方で、愛知県で積んで岐阜県の処分場へ運ぶ場合は、積む場所と降ろす場所の両方の都道府県を確認する必要があります。

ここでよくある誤解が、会社所在地の県だけで足りると思ってしまうことです。

産業廃棄物収集運搬許可は、会社がどこにあるかよりも、実際の運搬内容が重要です。

なお、単に通過するだけの県については、通常、積み降ろしがなければ許可の対象とは考えません。

ただし、実際の運搬内容や自治体の扱いによって確認が必要になることがあります。

申請前には、次の点を整理します。

・どこで産業廃棄物を積むのか
・どこの処分場や中間処理施設へ運ぶのか
・複数県にまたがる運搬か
・今後、近隣県の仕事を受ける予定があるか
・取引先からどの県の許可を求められているか

特に、愛知県内の事業者でも、岐阜県、三重県、静岡県など近隣県の処分場へ運ぶ予定がある場合は、早めに確認しておくことが大切です。

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よくある失敗と申請前チェック

産業廃棄物収集運搬許可の申請でよくある失敗は、許可要件を一部だけ見て判断してしまうことです。

講習会だけ受ければ申請できると思っている

講習会は重要ですが、それだけで許可が取れるわけではありません。

欠格事由、経理的基礎、車両、品目、事業計画、申請自治体も確認されます。

車両があれば大丈夫と思っている

トラックがあっても、運ぶ産業廃棄物に合った車両や容器でなければ問題になります。

飛散や流出を防げるか、車両の使用権限があるか、車検証や写真を用意できるかを確認します。

品目を深く考えずに申請する

産業廃棄物収集運搬許可では、許可品目が重要です。

許可後に「この品目が入っていないので運べない」ということが起きないように、取引先や現場で発生する廃棄物を事前に整理します。

決算内容を確認していない

法人の場合、決算書を見て経理的基礎を確認します。

赤字や債務超過がある場合、追加説明が必要になることがあります。

申請直前に気づくと、準備に時間がかかります。

必要な都道府県を確認していない

会社所在地の県だけで申請しても、実際の積み降ろし先と合っていなければ仕事に使えないことがあります。

取引先から「岐阜県の許可も必要です」と言われて初めて気づくケースもあります。

申請前には、次のチェックをしておきましょう。

・講習会修了証はあるか
・有効期間は切れていないか
・申請者や役員に欠格事由はないか
・決算書や財務状況に問題はないか
・運搬車両は決まっているか
・車検証や車両写真を用意できるか
・飛散・流出を防ぐ方法は説明できるか
・取り扱う品目は整理できているか
・積む県と降ろす県は確認したか
・取引先から求められている許可範囲は確認したか

まとめ

産業廃棄物収集運搬許可の要件では、講習会、欠格事由、経理的基礎、車両・容器、品目、申請する都道府県などを確認します。

特に注意したいのは、次の点です。

・講習会を修了しているだけでは足りない
・申請者や役員が欠格事由に該当しないか確認する
・決算書などで経理的基礎を確認する
・運搬する品目に合った車両や容器が必要
・許可品目を入れ忘れると許可後に困る
・会社所在地ではなく、積む県と降ろす県を確認する
・取引先や元請けから求められる許可範囲を事前に確認する

産業廃棄物収集運搬許可は、「講習会を受けたか」だけでなく、「事業として安全・適正に運搬できる体制があるか」を確認する手続きです。

申請前には、講習会、役員、決算、車両、品目、運搬エリアをまとめて確認しておくことをおすすめします。

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「講習会を受ければ申請できるのか知りたい」
「赤字決算でも申請できるか不安」
「どの品目で申請すればよいか分からない」
「愛知県や近隣県でどの許可が必要か確認したい」

このような場合は、早めにご相談ください。

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産業廃棄物収集運搬許可の取得をご検討中の方や、まずは相談してみたい方は、料金やご依頼の流れなどをまとめた「産業廃棄物収集運搬許可のご依頼案内」もご覧ください。

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