建設業許可を更新した|電気工事業の変更届も必要?

この記事は、いしかわ行政書士事務所の行政書士が、法令・公的機関の情報を確認して作成しています。

建設業許可を5年ごとに更新したあと、

「電気工事業の届出も何か必要?」

「会社名も営業所も変わっていないから、そのままでいい?」

「みなし登録も更新申請する?」

と迷うことがあります。

結論からいうと、建設業許可を受けて電気工事業を営んでいる「みなし登録電気工事業者」は、建設業許可を更新したときに電気工事業側の変更届も必要です。

愛知県でも、建設業許可の更新をした場合には、電気工事業に係る変更届を「遅滞なく」提出するよう明記しています。

ここで重要なのは、

会社名や営業所、主任電気工事士が何も変わっていなくても、建設業許可を更新したこと自体で変更届が必要

という点です。

また、電気工事業側で行うのは、登録電気工事業者のような「5年ごとの更新登録」ではありません。

みなし登録電気工事業者は、建設業許可の更新に伴う変更届を出す

という形になります。

まず「みなし登録電気工事業者」か確認する

この記事の対象になるのは、建設業許可を受けたうえで、電気工事業法に基づく開始届を提出して電気工事業を営んでいる事業者です。

一般に、

みなし登録電気工事業者

と呼ばれます。

建設業許可を持っていない登録電気工事業者とは、更新手続の仕組みが違います。

区分継続時の主な手続
登録電気工事業者5年ごとの更新登録
みなし登録電気工事業者建設業許可更新後に変更届

そのため、

「電気工事業も5年ごとに更新申請をする」

と覚えてしまうと、手続を間違えやすくなります。

建設業許可を更新しただけでも変更届が必要

たとえば、

会社名 変更なし
本店住所 変更なし
電気工事業の営業所 変更なし
主任電気工事士 変更なし

で、建設業許可だけを通常どおり更新したとします。

それでも、みなし登録電気工事業者であれば変更届が必要です。

電気工事業の開始届では、建設業許可を受けた年月日や許可番号などを届け出ています。

建設業許可を更新すると、この届出済みの建設業許可情報を更新後の内容へ合わせる必要があります。

したがって、

「事業内容は何も変わっていないから変更届不要」

とはなりません。

建設業許可番号の数字が同じに見えても不要とは判断しない

建設業許可を更新しても、許可番号の中心となる数字部分が以前と同じことがあります。

そのため、

「番号は同じだから電気工事業側は変更なしでは?」

と思うかもしれません。

しかし、愛知県は建設業許可更新そのものを、みなし登録電気工事業者の変更届が必要なケースとして明示しています。

更新後の許可年月日や許可情報が変わるためです。

したがって、

更新後の許可通知等を見て、数字部分が同じだから届出しない

という判断はしない方がよいでしょう。

愛知県では何を提出する?

愛知県では、建設業許可の更新について、

電気工事業に係る変更届出書

と、

更新後の建設業許可書のコピー

を提出する扱いです。

建設業許可更新専用の変更届出書様式も公開されています。

提出部数は1部。

手数料はかかりません。

また、愛知県では電子申請にも対応しています。

つまり、建設業許可更新後に、

建設業許可更新完了
↓
電気工事業側の変更届作成
↓
更新後の建設業許可書類を添付
↓
管轄窓口へ提出

という流れになります。

変更届はいつまで?

愛知県の案内では、

変更後、遅滞なく

提出するとされています。

「更新後30日以内」のように一律の日数が示されている手続ではありません。

だからといって、

次の決算変更届まで待つ。

次の建設業許可更新まで待つ。

という意味でもありません。

建設業許可の更新通知を受けたら、電気工事業側の変更届も続けて処理しておく方がよいでしょう。

建設業許可更新を行政書士に頼めば自動で出してくれる?

ここは確認した方がよいところです。

建設業許可の更新申請と、

電気工事業法に基づく変更届は、

別の行政手続です。

そのため、建設業許可の更新を行政書士へ依頼していても、

電気工事業側の変更届まで依頼内容に含まれているとは限りません。

建設業許可の更新が終わったら、

「電気工事業のみなし登録変更届も提出済みですか?」

と確認しておくとよいでしょう。

特に、以前から別の行政書士や会社内担当者が手続を分担している場合は、届出漏れが起こりやすいところです。

「みなし登録の更新」はしなくていい?

通常の登録電気工事業者には、5年ごとの更新登録があります。

一方、建設業許可を受けているみなし登録電気工事業者については、

登録電気工事業者と同じ更新登録申請を行うわけではありません。

建設業許可を更新したら、

みなし登録側の変更届

を行います。

したがって、

「建設業許可の更新」
と
「電気工事業登録の更新」

を別々に2本行うイメージではありません。

建設業許可の更新内容を、電気工事業側の届出情報へ反映させる手続だと考えると分かりやすくなります。

建設業許可を期限切れにしてから取り直した場合は別

ここは通常更新と分ける必要があります。

たとえば、

建設業許可の更新を忘れて期限切れになった。

その後、新規で建設業許可を取り直した。

というケースです。

愛知県では、

建設業許可番号を取り直した場合は、単なる変更届では処理しません。

期限切れや個人から法人への組織変更などによって建設業許可を取り直した場合は、

従前のみなし登録電気工事業の廃止届
↓
従前の届出受理証を提出
↓
新しい建設業許可を基に電気工事業開始届を再提出

という扱いになります。

つまり、

期限内に正常に更新した場合
と
一度許可が切れて取り直した場合

では手続が違います。

個人から法人へ変えた場合も「更新変更」と同じではない

個人事業で建設業許可を持ち、

みなし登録電気工事業者として営業していた。

その後、法人化して法人として建設業許可を取得した。

という場合もあります。

この場合も、単に、

氏名
→ 法人名

の変更届だけで終わるとは限りません。

建設業許可自体を別主体で取り直しているため、従前の電気工事業を廃止し、新たな建設業許可を基に開始届を行う必要が出ます。

だから、

建設業許可の「更新」なのか、「新しい許可の取得」なのか

を最初に分ける必要があります。

登録電気工事業者だった人が建設業許可を取った場合も別手続

もう一つ似ていますが別なのが、

もともと建設業許可なしで、

登録電気工事業者として営業していた。

その後、新たに建設業許可を取得した。

というケースです。

この場合は、

登録電気工事業者の更新を続けるのではありません。

愛知県では、

登録電気工事業者としての廃止手続
+
みなし登録電気工事業者としての開始届

が必要です。

したがって、

建設業許可の更新
と
建設業許可を初めて取った
では、電気工事業側の手続が違います。

変更届を出すと新しい届出受理証が届く?

愛知県では、みなし登録電気工事業者の変更届を提出しても、

新しい届出番号には変わりません。

最初に開始届を出したときの届出番号を引き続き使用します。

また、変更手続については、新しい届出受理証が自動的に送付されるわけではありません。

そのため、

元請会社へ提出したい。

取引先から変更後の届出を証明する書類を求められた。

社内の許認可ファイルへ受理済み資料を残したい。

という場合は、変更届の控えを取るか、必要に応じて届出受理証明を求めます。

この点も、

「変更届を出したら新しい登録証が届く」

と考えない方がよいところです。

建設業許可更新と同時に他の変更がないか確認する

更新のタイミングは、電気工事業側の届出内容を確認するよい機会でもあります。

たとえば、

代表者が変わっていた。

本店を移転していた。

営業所名を変えていた。

営業所を追加・廃止していた。

主任電気工事士を変更していた。

電気工事の種類を変更していた。

という場合です。

こうした内容も変更届の対象になります。

建設業許可更新だけを届けて、

過去の別変更が電気工事業側へ反映されていない

ということがないよう、現在の届出内容と一度照合しておくとよいでしょう。

建設業許可と電気工事業は別に管理する

建設業許可を持つ電気工事業者では、

「建設関係の手続は全部建設業許可で管理している」

となりやすいですが、実際には別制度です。

建設業許可
→ 建設業法

電気工事業のみなし登録
→ 電気工事業の業務の適正化に関する法律

です。

そのため、

建設業許可の更新。

代表者変更。

営業所変更。

主任電気工事士変更。

などが起きたときは、

建設業許可側だけでなく、電気工事業側にも手続がないか

を確認する必要があります。

許認可を別々に管理するのではなく、

会社で何か変更があったら、関連する許認可を横断して確認する

方が届出漏れを防ぎやすくなります。

まとめ

建設業許可を更新し、引き続きみなし登録電気工事業者として電気工事業を営む場合は、

電気工事業側にも変更届が必要です。

会社名、営業所、主任電気工事士などに変更がなくても、建設業許可を更新したこと自体が変更届の対象になります。

愛知県では、

電気工事業に係る変更届出書
と
更新後の建設業許可書のコピー

を提出します。

手数料は不要で、変更後「遅滞なく」届け出ます。

ただし、

建設業許可を正常に更新した
→ 電気工事業の変更届

建設業許可を期限切れ後に取り直した
→ 従前のみなし登録を廃止し、新たに開始届

登録電気工事業者が初めて建設業許可を取った
→ 登録を廃止し、みなし登録の開始届

と、状況によって手続が変わります。

つまり、

「建設業許可を取った・更新した」という言葉だけで判断せず、現在の電気工事業の区分と、建設業許可が通常更新なのか新規取得なのかを確認する。

ここまで分けると、必要な電気工事業側の手続を判断しやすくなります。

三河の建設業許可・電気工事業の変更手続をご相談ください

いしかわ行政書士事務所では、碧南・西尾・高浜・安城・刈谷・岡崎を中心とした三河エリアで、建設業許可と電気工事業に関する行政手続をサポートしています。

建設業許可の更新後に電気工事業側で必要な変更届を確認し、未届の代表者・営業所・主任電気工事士等がないかもあわせて整理したうえで、書類作成・提出まで対応します。

建設業許可の更新が終わった段階でも、そのままにせず電気工事業側の届出状況をご確認ください。

お気軽にお問い合わせください

0566-68-5511

営業時間 9:00-21:00(土・日・祝日も対応)

出典

愛知県|みなし登録電気工事業者の変更の届出について, 愛知県|電気工事業の届出事項の変更(みなし登録電気工事業者), 愛知県|登録電気工事業者の更新登録について, e-Gov法令検索|電気工事業の業務の適正化に関する法律施行規則

この記事は、2026年9月時点の愛知県・電気工事業の業務の適正化に関する法律施行規則等の公的情報をもとに作成しています。

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