アスファルト舗装して駐車場にしたい|舗装も盛土の高さに入る?

この記事は、いしかわ行政書士事務所の行政書士が、法令・公的機関の情報を確認して作成しています。

土地をアスファルト舗装して駐車場にするとき、

「アスファルトの厚さも盛土の高さに入る?」

「砕石の路盤まで含めて盛土?」

「土はほとんど入れないから盛土規制法は関係ない?」

と迷うことがあります。

結論からいうと、愛知県では駐車場等の舗装について、

原則として、表層から路盤までの通常の舗装部分を除き、その下に入れる土の厚さを盛土高さとして確認します。

そのため、

アスファルト5cm
路盤20cm
その下に盛土30cm

という場合、

単純に、

5+20+30=55cmの盛土

と考えるわけではありません。

通常の舗装構成として認められる部分であれば、

盛土高さとして主に確認するのは土の30cm部分

です。

ただし、ここには例外があります。

さらに、

盛土によってできる崖の高さを判定するときは、舗装厚も含めます。

つまり、

「舗装は盛土高さに入らない」

だけ覚えると間違うことがあります。

何を判定しているのかを分ける必要があります。

駐車場舗装は「アスファルトだけ」ではない

一般的なアスファルト舗装は、

表面のアスファルトだけでできているわけではありません。

上から、

アスファルト表層
路盤
路床・地盤

という構成になります。

造成地では、そのさらに下に、

新たに入れた盛土

があることもあります。

そのため、

「舗装を30cm施工する」

という言い方だけでは、

盛土規制法で何cmとして見るのか判断できません。

まず、

アスファルト
路盤
その下の土

を分けます。

愛知県では通常の舗装厚を除いて盛土高さを見る

愛知県の盛土規制法FAQでは、

駐車場等を整備するためのアスファルト舗装やコンクリート舗装について、

原則として、舗装の表層から路盤までの厚さを除き、土の部分の厚さを盛土高さとして許可対象規模を判定する

としています。

たとえば、

既存地盤
↓
盛土40cm
↓
路盤20cm
↓
アスファルト5cm

なら、

盛土規制法上の「盛土高さ」を確認するときは、

原則として40cmの土部分を見ます。

舗装完成面までの65cm全部を、

そのまま盛土高さとはしません。

では路盤を厚くすれば盛土高さを小さくできる?

ここが重要です。

たとえば本来、

路盤20cm程度で足りる駐車場なのに、

地盤を高くしたいから、

路盤を80cm入れる。

そして、

「これは全部路盤だから盛土ではない」

と扱えるかというと、そうではありません。

愛知県は、

標準的な舗装構成として必要な範囲を超える路盤部分は、規制対象として扱う

としています。

つまり、

土の代わりに砕石を大量に入れれば規制を外せる

という考え方にはなりません。

見るのは、

その厚さが本当に舗装構造として必要なのか

です。

「砕石だから盛土ではない」とは限らない

駐車場造成では、

山砂ではなく、

砕石
再生砕石
粒度調整砕石

などを入れることがあります。

すると、

「土じゃないから盛土規制法には入らない?」

と思うかもしれません。

しかし、材料名だけでは判断できません。

通常の舗装構成として必要な路盤なのか。

それとも、

地盤をかさ上げするために大量に入れているのか

を見る必要があります。

標準的な舗装構成を超える部分なら、路盤材でも規制対象として扱われる可能性があります。

路床改良はどう見る?

さらに分かりにくいのが路床です。

駐車場舗装では、

地盤が弱い場合に、

既存地盤をセメント系材料などで改良して路床を作ることがあります。

この場合、

新しい土を盛るのではなく、

既存地盤そのものを改良しているだけなら、

通常の盛土とは性質が違います。

一方、

改良土を厚く入れて地盤高を大きく上げる。

外部から改良土を搬入してかさ上げする。

という場合は、

単純に「路床だから除外」とは判断しない方がよいでしょう。

愛知県のFAQは「表層から路盤まで」を明示しているため、路床部分について判断が微妙な案件は個別確認する方が安全です。

完成高さと盛土高さは同じではない

たとえば、

元の地盤から駐車場完成面まで50cm高くなる

とします。

その内訳が、

盛土20cm
路盤25cm
アスファルト5cm

なら、

完成面は50cm上がっています。

しかし、

盛土規制法上の盛土高さを確認するときは、

通常の舗装部分25+5cmを除き、

土部分20cmを中心に確認します。

つまり、

完成高さ50cm
と
盛土高さ20cm

が同じ案件の中に存在します。

ここを混ぜると判断を誤りやすくなります。

ただし「崖の高さ」では舗装厚も含める

ここが今回の記事で一番注意したいところです。

愛知県では、

盛土そのものの高さを確認するときには、

原則として通常舗装厚を除きます。

ところが、

盛土した土地に生じる崖の高さ

を判定するときは、

舗装の厚さも含めます。

たとえば道路との境で高低差ができる場合です。

土の盛土部分だけでは1m以下でも、

舗装面まで含めると1mを超える。

という場合があります。

そのため、

「土は90cmしか盛らないから1m以下」

だけで終わらせず、

完成した地盤面から崖下までの高さ

も確認します。

なぜ同じ舗装なのに扱いが違う?

盛土規制法では、

複数の基準から許可対象規模を判断するからです。

一つは、

盛土そのものをどれだけ行ったか

という見方です。

もう一つは、

盛土によってどれだけの崖が生じたか

という見方です。

前者では通常舗装部分を除いて土の厚さを見る。

後者では完成後の崖の高さを見るため舗装厚も含む。

という違いがあります。

つまり、

舗装を数えるルールが矛盾しているのではなく、判定している対象が違う

ということです。

500㎡を超える駐車場なら高さが低くても確認する

駐車場造成では、

「盛土が30cmしかないから大丈夫」

と考えることがあります。

しかし盛土規制法は高さだけでなく、

盛土または切土をする土地の面積

でも許可対象規模を判定します。

愛知県の宅地造成等工事規制区域では、他の高さ基準等に該当しない場合でも、

盛土または切土をする土地の面積が500㎡を超えるもの

が許可対象になる基準があります。

したがって、

盛土高さ30cm
造成面積800㎡

という駐車場なら、

高さが低いという理由だけでは終われません。

面積基準も確認します。

ただし「駐車場800㎡=盛土面積800㎡」とも限らない

ここも分けます。

敷地800㎡すべてを駐車場にしても、

800㎡全部を盛土するとは限りません。

たとえば、

既存地盤のまま舗装する部分 500㎡
30cm盛土する部分 300㎡

という計画もあります。

盛土規制法の面積基準では、

実際に盛土・切土をする範囲

を確認します。

そのため、

駐車場面積
敷地面積
舗装面積
盛土面積

は同じ数字とは限りません。

アスファルトを敷くだけなら盛土規制法は不要?

既存の平坦な土地に、

地盤をほとんど変えず、

通常の路盤とアスファルトだけを施工する。

という場合、

通常舗装部分を除けば新たな盛土がほぼないため、盛土規制法上の盛土規模には該当しない可能性があります。

ただし、

アスファルト舗装だから土地関係の手続が全部不要

という意味ではありません。

特に愛知県では、特定都市河川流域内で一定規模以上の土地を舗装すると、

雨水浸透阻害行為

の確認が必要になることがあります。

駐車場舗装では雨水浸透阻害行為の方が問題になることもある

たとえば、

平坦な畑500㎡以上
↓
ほぼ盛土なし
↓
アスファルト駐車場

とします。

盛土規制法では、

土をほとんど盛っていないため、盛土高さの問題が小さい場合があります。

しかし、

畑だった土地をアスファルトで覆えば、

雨水が地面へ浸透しにくくなります。

土地が特定都市河川流域内なら、

雨水浸透阻害行為許可

の確認が必要になります。

つまり、

盛土規制法では小規模でも、雨水側では許可対象

ということがあります。

逆に雨水許可が不要でも盛土規制法が必要なことがある

すでに舗装された土地を造成し直す場合など、

雨水流出量が大きく変わらないケースがあります。

しかし、

土地を1m近くかさ上げする。

大きな盛土面積になる。

崖が生じる。

という場合は、

盛土規制法の確認が必要です。

つまり駐車場造成では、

舗装
と
土地の高さ変更

を別に見ます。

駐車場を道路より高くしたい場合は要注意

たとえば、

水が道路から敷地へ入らないように、

駐車場完成面を道路より50cm高くしたい。

という計画です。

この50cm全部が舗装構造なのか。

土を30cm盛って、その上に20cm舗装するのか。

土をほとんど盛らず、厚い砕石で上げるのか。

によって扱いが変わります。

単に、

「完成高+50cm」

だけでは盛土規制法上の盛土高さを判断できません。

舗装断面まで分けて確認する必要があります。

土を盛ってから舗装するなら造成断面を作る

駐車場造成を相談するときは、

平面図だけでは不十分なことがあります。

たとえば断面に、

既存地盤
↓
盛土30cm
↓
下層路盤15cm
↓
上層路盤10cm
↓
アスファルト5cm

というように書きます。

これなら、

どこまでが盛土か。

どこまでが舗装構造か。

完成地盤高はいくらか。

崖が生じるか。

を確認できます。

特に許可基準付近の案件では、

「駐車場を50cm上げる」ではなく、50cmの内訳を示す

ことが重要です。

既存地盤を削って舗装する場合は切土も確認する

駐車場造成は盛土だけとは限りません。

たとえば、

高い土地を30cm削る
↓
路盤25cm
↓
アスファルト5cm

として、元とほぼ同じ完成高さにする場合です。

この場合、

土を盛っていなくても、

切土

を行っています。

盛土規制法は切土も規制対象になるため、

切土する高さや面積を確認します。

「舗装工事だから盛土だけ確認」

ではありません。

一部を削って一部を盛る駐車場はさらに注意する

傾斜地を平らな駐車場にすると、

高い側
→ 切土

低い側
→ 盛土

となることがあります。

この場合は、

盛土と切土を同時に行う造成として基準を確認します。

そして舗装を載せます。

つまり、

完成後は同じアスファルト駐車場でも、

その下では、

切土
盛土
舗装

の3つが重なっています。

このような案件ほど、完成面だけを見て判断しないことが重要です。

標準的な舗装構成かどうかは誰が決める?

愛知県FAQでは、

標準的な舗装構成として必要な範囲を超える路盤厚は規制対象

としています。

そのため、

「路盤何cmまでなら必ず除外」

という一律の数字を決めるより、

車両条件
地盤条件
舗装設計

に対して妥当な厚さかを確認します。

普通乗用車の月極駐車場と、

大型トラックが出入りする事業用駐車場では、

必要な舗装構成が同じとは限りません。

設計根拠があるかも重要になります。

大型車駐車場なら厚い路盤が必要になることもある

運送会社の車庫などでは、

大型トラックが頻繁に走行します。

そのため普通車用の駐車場より、

舗装・路盤を厚く設計することがあります。

この場合、

厚いから直ちに盛土扱い

ではなく、

その車両荷重や地盤条件に対して標準的・合理的な舗装構成か

を見ることになります。

逆に、

単なるかさ上げ目的なのに「大型車用路盤」として必要以上に厚くする

という扱いは慎重に確認した方がよいでしょう。

盛土規制法の確認前に舗装厚だけ決めない

駐車場計画では、

施工会社から、

「アスファルト5cm、砕石30cmでいきます」

と舗装構成が先に出る場合があります。

しかしその下に、

どれだけ盛土するか。

切土するか。

完成高をどこへ設定するか。

によって盛土規制法の判定が変わります。

そのため、

舗装仕様だけでなく造成計画とセット

で確認します。

三河エリアの駐車場造成・土地手続をご相談ください

いしかわ行政書士事務所では、碧南・西尾・高浜・安城・刈谷・岡崎を中心とした三河エリアで、駐車場造成に伴う行政手続の確認・申請をサポートしています。

「この造成は盛土規制法にかかる?」
「舗装や路盤をどこまで盛土として見る?」
「雨水浸透阻害行為や開発許可も必要?」

という段階から、土地の所在地・造成前後の高さ・舗装断面・造成面積を確認し、関係する許認可と相談先を整理します。

必要に応じて行政窓口との事前相談を行い、申請が必要な場合は書類作成・提出手続まで対応します。

施工会社へ造成内容を確定する前に、一度ご相談ください。

お気軽にお問い合わせください

0566-68-5511

営業時間 9:00-21:00(土・日・祝日も対応)

出典

愛知県|盛土規制法に関するよくある質問, 愛知県|愛知県における許可申請等の手続, 愛知県|許可申請等に関する事前相談, 愛知県|盛土規制法

この記事は、2026年9月時点の愛知県等の公的情報をもとに作成しています。

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