
この記事は行政書士が監修しています。
いしかわ行政書士事務所の行政書士が、法令や公的機関の情報、実務をもとに、制度や手続きのポイントを分かりやすく解説します。
「警備会社を始めたいが、警備員指導教育責任者がいない」
「先に警備業の認定だけ取って、責任者はあとから採用できない?」
警備業を始める場合、警備員指導教育責任者の確保は認定後に考えるものではありません。
愛知県警察では、警備業務の区分ごとに警備員指導教育責任者を選任し、公安委員会の認定を受ける必要があると案内しています。
認定申請でも、選任する警備員指導教育責任者について、資格者証の写しなどを提出します。
そのため、
会社を設立
↓
警備業認定を取得
↓
あとから責任者を探す
という順番では進められません。
まず、
- 何号警備を行うのか
- その区分の資格者証を持つ人がいるか
- 自分自身が資格者証を取得できるか
- 有資格者を採用できるか
- 開業時期までに責任者を確保できるか
を確認します。
この記事では、警備員指導教育責任者がいない状態から警備会社を始める場合に、認定申請前に何をすればよいか整理します。
指導教育責任者がいないまま認定申請はできない
警備業を営むには、公安委員会の認定が必要です。
そして、その認定を受けるためには、予定している警備業務の区分について警備員指導教育責任者を選任する必要があります。
愛知県警察は、警備業について、
「警備業務の区分ごとに警備員指導教育責任者を選任し、公安委員会の認定を受ける必要があります」
と案内しています。
さらに認定申請では、選任する警備員指導教育責任者について、
- 警備員指導教育責任者資格者証の写し
- 履歴書
- 本籍地記載の住民票
- 身分証明書
- 医師の診断書
- 欠格事由に関する誓約書
- 業務に関する誓約書
などを提出します。
つまり、認定申請時点で「誰を責任者として選任するのか」が決まっている必要があります。
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資格者証を持っている人を採用する方法がある
現在の会社や開業予定者自身が警備員指導教育責任者資格者証を持っていない場合、資格者証を持つ人を採用して選任する方法があります。
例えば、交通誘導警備を行う会社を始めたい場合は、2号警備業務について選任できる警備員指導教育責任者を確保します。
この場合、
「警備員経験者なら誰でもよい」
わけではありません。
実際に予定している警備業務区分について、警備員指導教育責任者資格者証を持つ人である必要があります。
採用前には、
- 資格者証の区分
- 資格者証が有効なものか
- 実際に営業所で指導教育責任者として勤務できるか
を確認します。
自分で警備員指導教育責任者資格者証を取得する方法もある
自分自身が要件を満たす場合は、警備員指導教育責任者資格者証の取得を目指す方法もあります。
愛知県警察では、警備員指導教育責任者資格者証取得講習を実施しています。
2026年度についても、
- 1号警備
- 2号警備
- 3号警備
- 4号警備
の警備員指導教育責任者講習の実施予定が公開されています。
ただし、
「警備会社を始めたい人なら誰でもすぐ講習を受けられる」
というわけではありません。
講習には受講要件があり、実際の講習ごとに公示される受講資格を確認する必要があります。
また、講習の予定日・受付期間は変更される場合があります。
開業予定日から逆算して、受講できる時期と資格者証取得までの期間を確認します。
愛知県警察公式:警備員指導教育責任者資格者証取得講習の予定を確認する
講習を申し込めばすぐ認定申請できるわけではない
警備員指導教育責任者講習へ申し込んだだけでは、認定申請の責任者として選任できる状態にはなりません。
認定申請では「警備員指導教育責任者資格者証の写し」が必要です。
そのため、
講習申込み
↓
講習受講
↓
所定の手続き
↓
資格者証取得
↓
警備員指導教育責任者として選任
↓
警備業認定申請
という順番を確認します。
「講習を受ける予定です」という状態だけで、責任者選任済みとして認定申請を完成させることはできません。
何号警備をするかによって必要な責任者が変わる
警備員指導教育責任者は、警備会社全体について一種類の資格があるわけではありません。
警備業務は次の4区分です。
| 区分 | 主な業務 |
|---|---|
| 1号 | 施設警備 |
| 2号 | 交通誘導・雑踏警備 |
| 3号 | 貴重品等の運搬警備 |
| 4号 | 身辺警備 |
例えば、
交通誘導警備だけを行う
→ 2号警備の責任者を確認
施設警備と交通誘導を行う
→ 1号・2号それぞれについて責任者を確認
となります。
そのため、
「とりあえず何かの指導教育責任者資格者証を持っている人を採用すればよい」
とは限りません。
会社が実際に受注する警備業務と資格者証の区分を合わせる必要があります。
営業所ごとにも指導教育責任者を確認する
警備員指導教育責任者は、営業所との関係でも確認が必要です。
警察庁の審査基準では、警備員指導教育責任者として選任しようとする者を、営業所で取り扱う警備業務の区分ごとに具体的に決めていない場合は、警備業法上の要件を満たさない扱いが示されています。
例えば、
本社営業所で2号警備
↓
2号責任者を選任
別の営業所でも2号警備
↓
その営業所についても責任者配置を確認
というように、会社全体だけでなく営業所単位で体制を組みます。
開業時から複数営業所を設ける予定がある場合は、責任者人数まで考えておく必要があります。
社長本人が指導教育責任者を兼ねることもできる
社長や個人事業主本人が、予定する警備業務区分の警備員指導教育責任者資格者証を持ち、必要な要件を満たしていれば、自ら責任者として選任することも可能です。
愛知県警察の認定申請案内でも、
法人役員が選任する指導教育責任者を兼ねる場合
または
個人申請者本人が指導教育責任任者を兼ねる場合
について、一部の重複書類を省略できる取扱いを示しています。
つまり、
社長
+
指導教育責任者
という体制も制度上想定されています。
名前だけ借りる責任者ではいけない
警備員指導教育責任者は、認定を取るためだけに名前を置く資格者ではありません。
警備員の教育・指導など、営業所で実際に職務を行う立場です。
愛知県警察の添付書類でも、
「警備員指導教育責任者業務用」
の誓約書が用意されています。
そのため、
「知り合いの資格者に名前だけ貸してもらう」
という考え方ではなく、実際にその営業所で警備員の指導教育を行える体制を作る必要があります。
責任者が見つからない場合の選択肢
現在、警備員指導教育責任者がいない場合は、主に次の選択肢を検討します。
- 必要な区分の資格者証を持つ人を採用する
- 社内の有資格者を確認する
- 自分自身が講習等を経て資格者証取得を目指す
- 開業予定時期を資格者確保後へ変更する
- 最初に取り扱う警備業務区分を見直す
例えば、
1号と2号を両方始めたい
↓
2号の資格者しか確保できない
という場合には、まず2号警備だけを行う事業計画が可能か検討する余地があります。
ただし、実際の認定・営業所体制は事前に管轄警察署へ確認します。
「資格者を採用予定」だけで申請を先に進めない
採用活動をしていて、
「来月には資格者を採用できそう」
という状態でも、実際に誰を選任するか確定していなければ、認定申請に必要な責任者関係書類をそろえられません。
認定申請では、
- 資格者証
- 履歴書
- 住民票
- 身分証明書
- 診断書
- 誓約書
などを具体的な選任者について準備します。
そのため、
求人募集
↓
採用内定
↓
資格者証等確認
↓
選任体制を確定
↓
認定申請
という順番を意識した方が安全です。
責任者を確保してから認定申請を準備する
警備会社を始める場合は、次の順番で整理すると分かりやすくなります。
- 何号警備を行うか決める
- 主たる営業所を決める
- 営業所で扱う警備業務区分を整理する
- 各区分の警備員指導教育責任者候補を確認する
- 資格者証を確認する
- 必要なら資格者を採用する
- 自ら取得する場合は講習日程・受講要件を確認する
- 責任者選任体制を確定する
- 申請者・法人役員の欠格事由を確認する
- 認定申請書・添付書類をそろえる
- 主たる営業所を管轄する警察署へ申請する
申請書を作り始めることよりも先に、
「必要な区分の責任者を本当に配置できるか」
を確認することが重要です。
警備会社の開業日を責任者確保前に決めない
警備会社の開業準備では、
会社設立
↓
求人
↓
営業活動
↓
仕事受注
を先に進めたくなるかもしれません。
しかし、警備員指導教育責任者が確保できなければ、認定申請そのものが止まります。
特に、自分自身が資格者証を新たに取得する場合は、講習の開催時期に左右されます。
愛知県警察の2026年度予定でも、各区分の講習は随時いつでも開催されているわけではなく、日程が設定されています。受付期間等は愛知県公報・公示で確認する必要があります。
そのため、
責任者確保
↓
認定申請
↓
認定
↓
営業開始
から逆算して開業計画を立てる方が安全です。
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警備会社を始めたい|愛知県で警備業認定を受ける前に確認する要件
警備業認定を申請したい|必要書類・診断書・手続きの流れ
愛知県三河の警備業認定・警備員指導教育責任者についてご相談ください
いしかわ行政書士事務所では、碧南市・西尾市・高浜市・安城市・刈谷市・岡崎市を中心に、警備業認定に関するご相談を受けています。
「警備会社を始めたいが指導教育責任者がいない」
「資格者を採用すれば認定申請できるのか確認したい」
「自分で資格者証を取得して開業したい」
「1号・2号のどの責任者を用意すればよいか分からない」
という場合は、予定している警備業務、営業所、現在の資格者の状況、開業予定時期などを確認しながら、認定申請までに必要な体制を整理します。
責任者を確保できるか分からない段階でもご相談ください。
お気軽にお問い合わせください
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営業時間 9:00-21:00(土・日・祝日も対応)
出典
愛知県警察公式:警備業の認定申請手続等、愛知県警察公式:警備員指導教育責任者資格者証取得講習及び直接検定の実施予定等、愛知県警察公式:警備業法等に基づく添付書類の様式、愛知県警察公式:警備業法等に基づく各種申請・届出様式、警察庁公式:警備業法に係る審査基準
この記事は、2026年8月時点の法令・公的機関の情報をもとに作成しています。
